小学校でよく使われる言葉、「めあて」の意味とは?違和感のある方にもわかりやすく説明します!
「今日の算数のめあては、十より大きい数を覚えることです」
この文章を読んで、全く違和感のない方もいれば、「めあて?」と、ものすごい違和感を感じる方もいると思います。
関東育ち&アラフォーの私は「違和感を感じる側」でした。この記事にたどり着いたアナタも、きっと「違和感を感じる側」ですよね。
私が小学生の時には使ってなかったけど・・・私だけが覚えていないのか、それとも地域によるものなのか?
何にせよ、我が家の小学1年生の娘は普通に「今日のめあてはこれだったよ!」って使っています(苦笑)
私と同じように「めあてって何?」と思っている方にも、この記事を読んで「なるほど~」と思っていただけたら幸いです。
めあてって何?
先日、学校から帰ってきた1年生の娘が、いそいそと紙に何かを書き始めました。
赤い画用紙に書いてあったのは
「○○けのめあて イライラしないことをがんばりましょう」
(○○の部分には、我が家の名字が入ります。)
その前日に、娘と私が二人ともイライラして空気が悪くなってしまったので、そのことを書いているということは理解できたのですが・・・・
それ以前に、私は「めあてって何?」って思いました。私の小学校時代には(アラフォーなのでずいぶん昔です)使った覚えのない言葉です。その言葉にものすごく違和感を感じました(笑)
「めあてって何?」と子供に聞いてみると、「がんばることってことだよ」という返事。
「目標とかそういうこと?」と聞くと、「知らないよ。でも先生も使ってるもん」とのこと。
う~ん・・・・よくわからない。旦那にも聞いてみましたが、旦那も「何それ?聞いたことない」と言っています。翌日、母にも聞いてみましたが母も「何それ?」という反応でした。
ちなみに、いま我が家が暮らしているのは大阪なのですが、私も旦那も私の母も、みんなもともとは関東育ちです。
大阪独自の言い方なのでしょうか・・・・
めあてとは?辞書で調べた意味
娘の入学式に学校からもらってきた辞書を引いてみると、
「めあて」(目当て)名詞 ねらい。目的。よりどころ。
例:はっきりと目当てを決めて、文章を書く。
と書いてあります。
ネットでも調べてみました。
朝日新聞社がとりまとめたインターネット上の百科事典「コトバンク」には
(デジタル大辞泉)
1 目標とするもの。目印。「真っ暗で目当てになるものがない」「灯台を目当てに進む」
2 心の中で目指しているもの。行動のねらい。目的。「目当ての品」「金目当て」
3 物事を行う場合などの基準。見当。「だれに頼めばいいか目当てをつけておく」「就職の目当てがついた」
4 銃のねらいを定めるための突起物。照星(しょうせい)。出典:コトバンク「目当て」
と書いてありました。
これらを読んで、私は初めて「娘の言っている「めあて」は、「賞金目当て」などにつかう「目当て」と一緒なんだ~!」と思いました。
子供が言っている「めあて」と、大人が使っている「目当て」が頭の中でやっと繋がった感じです。
めあてとは?小学校で使われる時の意味
私が「目当て」という言葉を使うとして最初に思い浮かぶのは、「お金目当て」とか「結婚目当て」とか、なんとなくネガティブなイメージの言葉ばかりです。
ですが、小学校で使う場合はその逆!
「今週のめあては給食を残さず食べること」とか「今日の国語のめあては漢字を3つ覚えること」とか、めちゃくちゃポジティブなイメージです。
大人の「目当て」を別の言葉にするならば「目的」というのが一番しっくりきますよね。先ほどの例でいうと「お金目的」とか「結婚目的」という感じ。
一方、小学校で使われている「めあて」を別の言葉にするとしたら、「目標」という言葉がしっくりきます。「今週の目標は給食を残さず食べること」とか「今日の国語の目標は漢字を3つ覚えること」など。
小学校低学年の子に説明するとしたら、もっとわかりやすく「がんばること」などと先生も説明しているのではないでしょうか。現にうちの娘に聞いたときにも「めあてはがんばることってことだよ」と言っていました。
小学校で「めあて」を使う場合は、「今週は給食を残さず食べるようにがんばろう!」「今日の国語は漢字を3つ覚えるようにがんばろう!」と同じような意味ということだということが、なんとなくわかってきました。
めあてとは?他にわかったこと
「めあて」についていろいろ調べていた中で、他に「へ~!そうなんだ~」と思ったことをまとめてみます。
・小学校では学期の始めや新年になったときなどに「めあて」を決めているところもある。
「二学期のめあては・・・」とか「今年のめあては・・・」など。
・「めあて」が使われるのは小学校の間だけ(もしくは低学年の間)。中学校になると「めあて」が使われることは少なく「目標」などの言葉が使われる。
・コロナ自粛中のとあるテレビ番組の中で、先生達が自宅待機している子供達にテレビを通して話しかける・・・というような企画を放送していたらしい。その中では、どの地方の先生も「めあて」という言葉を使っていたらしいので、「めあて」はある一定の地方だけで使われている方言などではなく、「教育現場」で浸透している言葉らしい。
教育現場での「めあて」の意味については、「先生のための教育辞典 EDUPEDIA」にも詳しく説明されてありました。以下EDUPEDIAからの引用です。
学期の始めや新年になったときなど、必ずと言っていいぐらい行われるのが、「○○のめあて」を<作る>ことです。
学習のめあてや、活動(委員会、朝運動など)のめあて、生活のめあて等々、その目指すところは様々ですが、なぜ「めあて」を<作る>のか、改めて考えたくなるものに時々お目にかかります。本来の「めあて」の意味を振り返ってみれば、それは、到達目標であり、学期なり年度なりを終えたときに目標を達成できたかどうかが評価できなくてはいけません。
(以下略)
出典:先生のための教育辞典 EDUPEDIA 「めあて」と「がんばる」 1.1「めあて」の意味
(追記)後日、関東地方で小学校の先生をしていたことのある友人に聞いてみたところ、その人は「めあて」なんて使ったことないよ~と言っていました(苦笑)
教育現場では浸透しているのかなと思っていたのですが、そうでもないみたいです。一部の先生達が使っているということなのでしょうか・・ますますなぞが深まってしまいました(苦笑)
まとめ
いかがでしたか?
今回は、アラフォーの私が小学生の時には使った覚えのない言葉「めあて」について掘り下げてみました。
最後にまとめておきますね。
・辞書に書いてある「めあて」の意味は、(目当て)ねらい。目的。よりどころ。・「めあて」は「目当て」と同じ意味だが、小学校で使われる場合の「めあて」の意味は「目標」「がんばること」のようなポジティブなもの。
・小学校では学期のはじめなどに「めあて」を決めることが多い。
・「めあて」という言葉は中学校ではほとんど使われない。
・「めあて」は、ある一定の地方で使われている方言のようなものではなく、教育現場全体で使われている言葉らしい。
今回いろいろ調べてみて、私の中ではちょっとだけ納得した部分もありました。
でも、何回聞いても「違和感」は感じます・・・途中で「目標」に変えるなら、なんで最初から普通に「目標」って言わないんでしょうね。めちゃめちゃ不思議です(^^;)
小学校で「めあて」という言葉を使っていた方にしてみれば、何の違和感もなくス~ッと入ってくる言葉なのかもしれませんが。
何はともあれ、アラフォーになって「新しい事を知る」というのは、なかなか新鮮で楽しいものですね!
これから周りの友達にも「めあて」って使ってた~?って聞いてみようと思います。
コメント
大阪出身ですが、最近子供の学校でめあてとよく聞くので全く同様に違和感を感じてこの記事を見つけました。逆に「関東の方言か」と思ってたぐらい大阪人にも違和感ですよ。家内が教育関係ですが大阪の先生が同様に違和感あると言ってたそうです。
「めあて」という言葉は大阪出身の方にも違和感があったのですね!しかも教育関係の奥様も!
ますます謎が深まりますね・・・一体めあてはどこからきた言葉なのでしょうね。
コメントいただきましてありがとうございました。